都内の定時制高校 食堂などを学習スペースに開放 新型コロナ

都内の定時制高校 食堂などを学習スペースに開放 新型コロナ
新型コロナウイルスの影響で、都内では高校の休校が続く中、家庭環境や学習に不安を抱える生徒らに学校を居場所として開放する取り組みが始まっています。
東京・杉並区の荻窪高校は単位制の定時制高校です。学校は休校のままですが、家庭環境の問題で自宅で学習するのが難しい生徒などを対象に15日から、食堂や図書室などを学習スペースとして開放する取り組みを始めました。この日は10人ほどの生徒が訪れ、感染症の予防対策として間隔を空けて机に座り、教科書を使って数学などを勉強していました。

都内では3月から一斉休校が続いていますが、定時制高校には家庭が経済的な困難を抱えていたり不登校の経験があったりする生徒たちが少なくないため、学校独自の判断でこうした取り組みを始めたということです。

生徒らの教育相談に乗っている瓦田尚教諭は「居場所がなく息が詰まってしまう生徒も、少しでも安心して過ごせる場所を確保できないかと考え、はじめた。学力とは関係なく、学校に通い学びたい、先生や友達と話したいという生徒は本当にたくさんいる。いろいろなつまずきや困難を抱える生徒にも、学校として丁寧に向き合っていきたい」と話しています。