“店舗内の人混み避けたい” 野菜の無人直売所が人気 コロナ

“店舗内の人混み避けたい” 野菜の無人直売所が人気 コロナ
新型コロナウイルスの影響で都市部の農家では無人の直売所の売り上げが急増しています。買い物に来た人からは「人が多い大型店舗を避けて買いに来た」という人もいて、直売所の売り上げが倍増している農家もありました。
人口が74万を超える東京練馬区は農地面積が23区で最大で、畑の脇や農家の庭先などに100か所以上の直売所があります。いま、野菜や果物を並べた無人の直売所や、コインロッカー式の直売所の売れ行きが好調です。

このうち大根やキャベツ、それにほうれんそうやブロッコリーなど30種類以上の野菜を生産している五十嵐宏さん(64)は、代金を缶で作った「代金箱」に入れてもらう無人の直売所を自宅前に設け、朝、収穫した野菜を並べていますが、買い物客が次々と訪れ、お目当ての野菜を手にして買い求めていました。

無人の直売所の売り上げは先月から増え始め、今月は例年の倍になっているということです。また大型連休の期間中、コインロッカー式の直売所の売り上げが例年の5倍になったという農家もいて、新型コロナウイルスの感染が広がる中、人が多い大型店舗を避けて無人の直売所に来たという人が目立つということです。

野菜を買っていた20代の女性は「スーパーなどは人がたくさんいることもあり、無人の直売所を利用する回数が増えています。安心して利用できるので助かります」と話していました。また、40代の女性は「何かのついでに、感染の心配しないで気軽に立ち寄れるのがいいです」などと話していました。

五十嵐さんは「緊急事態宣言が発令されて以降、利用が急激に増えていて、その日に収穫した野菜の半分くらいは、午前中に売れてしまう状況です。学校や保育園が休みの中、散歩がてらに家族で来てくれる人もいます」と話していました。