「避難所以外も選択肢」新型コロナ感染リスク避ける避難 提言

「避難所以外も選択肢」新型コロナ感染リスク避ける避難 提言
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大雨が増える時期を前に、日本災害情報学会は避難に関する提言を発表しました。避難所での新型コロナウイルスへの感染リスクを避けるため、在宅避難やホテルの活用など「避難所以外への避難」を選択肢にするよう呼びかけています。
日本災害情報学会が15日発表した提言では「『避難』とは難を避ける行動のことで、避難所に行くことだけが避難ではありません」と強調したうえで、避難所での3密を避けるために、自宅がマンションの上層階や安全な地域にある場合などは、自宅にとどまる「在宅避難」で対応することや親戚や知人の家、ホテルを活用するなど、避難所以外の選択肢を持つよう提案しています。

また、あらかじめハザードマップなどで自宅や避難する先のリスクを確認し、適切な避難先かどうかを見極めておくことが大切だとしています。

そのうえで、災害の危険度に応じて発表される「警戒レベル」の意味を正しく理解し、レベル3では避難に時間がかかる高齢者とその支援者が、レベル4では危険な場所にいる全員が、避難行動を開始するよう求めています。

災害情報学会の会長で東京大学大学院の片田敏孝特任教授は「避難の際には3密を避ける方法をそれぞれで考えてほしい。一方で、感染をおそれるあまり、災害の犠牲になってはいけないので、避難所への避難が必要な人はちゅうちょしないでもらいたい」と話していました。