米CDC 企業や学校など再開へガイドライン公表 新型コロナ

米CDC 企業や学校など再開へガイドライン公表 新型コロナ
アメリカ各地で経済活動を一部再開する動きが広がる中、感染症対策を担うCDC=疾病対策センターは、企業や学校などが活動の再開を判断する際に参考にしてもらうガイドラインを作成し公表しました。
ガイドラインはCDCが14日、公式ウェブサイトで公表しました。

企業や学校、公共交通機関、それにレストランやバーなどが、それぞれどのような要件を満たせば活動を再開してよいのか判断基準を示しています。

ガイドラインは、まず活動再開は、州政府や地元の自治体が示す方針にしたがっていることが前提だとしています。

そのうえで、重症化するリスクのある従業員などを守る準備ができているかどうかや、手洗いなどの感染予防や、人と人との接触を制限できる環境になっているかどうか、それに健康状態を把握する態勢が整っているのかなど、再開の要件を示していて、一つ一つ確認して判断するよう求めています。

そして、たとえば学校の場合は、子どもたちの間で教材などを共有することを最小限にとどめるとともに、職員や子どもたちの健康状態を常にチェックし、職員に症状が出た場合は、すぐに休ませる柔軟な態勢を整える必要があるとしています。

ガイドラインの作成をめぐっては、トランプ政権がCDCが当初まとめた案に対し「内容が細かすぎる」と指摘して再検討を命じたと、アメリカのメディアが伝えていて、公表されたガイドラインは、それぞれの要件を満たしているか「はい」か「いいえ」でチェックする形式になっています。

ただ、ガイドラインは、あくまで再開を判断する際の参考として示されたもので、専門家の間では、すでに全米各地で活動の一部再開の動きが広がる中、実際にどこまで活用されるかは疑問だとする指摘も出ています。