休業の飲食店などで窃盗被害相次ぐ 新型コロナウイルス

休業の飲食店などで窃盗被害相次ぐ 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの影響で休業していたり営業時間を短縮していたりする店舗で、現金などが盗まれる被害が相次いでいます。
警察庁によりますと、ことし3月下旬から今月11日までに、全国で合わせて79件の被害が確認されています。

都道府県別では、東京が22件と最も多く、次いで大阪府と福岡県が6件、兵庫県が5件などとなっています。

被害にあった店は、定食屋や喫茶店などが54件、スナックやバーなどが12件で、スーパーや美容室などでも被害が確認されています。

多くは入り口の鍵を壊されたり窓ガラスを割られたりしていて、警察は繁華街や商店街のパトロールを強化するとともに、無人になる店内に現金や貴重品を置かないよう呼びかけています。

被害にあった店主「新型コロナで減収なのに…」

被害にあった居酒屋の29歳の店主の男性は「昼に出勤したところ、レジがこじあけられたような形跡があり、現金が盗まれていました。防犯カメラを確認したところ、コロナへの対策もあり、換気のために開けていた店のトイレの窓から男が侵入し、レジを物色する様子が写っていました」と当時の状況を話していました。

そのうえで「被害にあった時は頭が真っ白になりました。新型コロナウイルスによって、都から営業自粛の要請が出て以降、店は時間を短縮して営業していますが売り上げは通常の1割以下で苦しい状況です。そうした中で、自分だけがよければいいという考えで盗みに入ったのは許せません」と話していました。