新型コロナ 企業向け「危機対応融資」2000億円超に

新型コロナ 企業向け「危機対応融資」2000億円超に
新型コロナウイルスの影響を受けた企業の資金繰りを支えるため政府の経済対策として行われている「危機対応融資」が先月、2000億円余り実行されました。窓口の政府系金融機関には今月に入ってからも多くの相談が寄せられ、融資は数兆円規模に増える見通しです。
「危機対応融資」は自然災害や経済危機が起き、影響を受けた企業に対して資金を貸し出す政府の制度で、中小企業向けは主に商工中金、大企業向けは日本政策投資銀行が窓口となっています。

新型コロナウイルスの影響を受けている企業に対する先月の融資の実績は、商工中金が2288件で1476億円、日本政策投資銀行が12件で630億円となり、合わせて2000億円を超えました。

卸売りや小売り、観光関連の企業から融資の申し込みが多かったということです。

2つの金融機関には今月に入ってからも融資の相談が多く寄せられ、特に日本政策投資銀行は全日空を傘下に持つANAホールディングスと3500億円規模の融資を行うことで協議をしているほか、日産自動車や三菱自動車工業など厚めに資金を確保しておこうという大手自動車メーカーとも融資の調整を進めています。

このため危機対応融資はさらに増える予定で、融資の総額は数兆円規模に増える見通しです。