“緊急事態宣言解除の目安を検討” 直近のコロナ感染者数は

“緊急事態宣言解除の目安を検討” 直近のコロナ感染者数は
新型コロナウイルスの対策について話し合う政府の専門家会議は、緊急事態宣言を解除する条件として、「直近1週間の感染者数が人口10万人当たり、0.5人未満」という目安を示す方向で検討しています。
12日までの直近1週間の感染者数を人口10万人あたりでみると、「特定警戒都道府県」では、
▽北海道が1.68人
▽東京都が1.44人
▽石川県が1.32人
▽埼玉県が0.79人
▽神奈川県が0.76人
▽大阪府が0.73人
▽京都府が0.70人と「10万人あたり0.5人未満」の目安を上回っています。

その一方で、
▽兵庫県が0.37人
▽千葉県が0.32人
▽福岡県が0.12人
▽愛知県が0.07人
▽茨城県と岐阜県はこの1週間感染が確認されず、目安を下回っています。

人口から計算した場合

一方で「特定警戒都道府県」についてこの目安となる数字を、人口から計算すると、
▽東京都では70人、
▽神奈川県が46人、
▽大阪府が44人、
▽愛知県が38人、
▽埼玉県が37人、
▽千葉県が31人、
▽兵庫県が27人、
▽北海道、福岡県が26人、
▽茨城県が14人、
▽京都府が13人、
▽岐阜県が10人、
▽石川県が6人となります。

一方で、12日までの直近1週間の感染者数は、NHKのまとめで、
▽東京都が200人、
▽北海道が88人、
▽神奈川県が70人、
▽大阪府が64人、
▽埼玉県が58人、
▽兵庫県、千葉県が20人、
▽京都府が18人、
▽石川県が15人、
▽福岡県が6人、
▽愛知県が5人となっていて、
茨城県と岐阜県はこの1週間、感染者が確認されていません。

特定警戒都道府県のうち、目安を上回っているのは、
北海道、埼玉県、東京都、神奈川県、石川県、京都府、大阪府の7都道府県で、
茨城県、千葉県、愛知県、岐阜県、兵庫県、福岡県では、目安を下回っています。

このほか、特定警戒都道府県以外では、富山県だけが直近の1週間の感染者の合計は6人で、目安の5人をわずかに上回っています。

一方、感染者数が一時多かった宮城県は目安は12人、広島県は14人となっていますが、いずれも直近の1週間で感染者は確認されませんでした。

新たな感染者 確認されていないのは

また、専門家会議は、今月4日に出した提言の中で、直近3週間以内の感染者数の推移を分析して示しましたが、12日までの直近の3週間では、全国の新たな感染者数は、
▽先月22日から28日の1週間で2360人、
▽先月29日から今月5日で1477人、
▽今月6日から12日で598人と、増加のスピードは落ちています。

都道府県別に見ると、
2週間以上にわたって新たな感染者が確認されていないのは、
岩手県、宮城県、秋田県、福井県、三重県、鳥取県、徳島県、香川県、長崎県、大分県、宮崎県、鹿児島県の12県、
1週間以上にわたって確認されていないのは、
「特定警戒都道府県」の茨城県と岐阜県を含む山形県、静岡県、滋賀県、島根県、広島県、山口県、高知県、佐賀県、沖縄県の11県に上ります。

さらに、先月7日に緊急事態宣言が出された際、専門家会議は感染者の合計が2倍になるまでにかかった時間「倍加時間」を判断のポイントして示しました。

感染者の合計が2倍になるまでにかかった日数を感染者数が多い北海道、東京都、神奈川県、大阪府で見ると、1日の感染者の数が先月の最も多かった時期には6日から10日程度でしたが、直近では20日から28日程度となっていて、感染者数の増加のペースが落ちてきていることが分かります。