3月旅行収支 黒字額が86%減 新型コロナで外国人旅行者が減少

3月旅行収支 黒字額が86%減 新型コロナで外国人旅行者が減少
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本を訪れる外国人旅行者が大幅に減ったため、ことし3月の日本の旅行収支は、245億円の黒字にとどまり、去年の同じ月と比べて黒字額は1500億円余り、率にしておよそ86%減少しました。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし3月の日本の旅行収支は、245億円の黒字でした。

去年の同じ月と比べて黒字額は1577億円、率にしておよそ86%減りました。

旅行収支は、外国人旅行者が日本国内で宿泊や買い物に使った金額から、日本人旅行者が外国で使った金額を差し引いて算出し、黒字額はこれまで増加傾向が続いてきました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、3月に日本を訪れた外国人旅行者が去年の同じ月に比べて93%も減ったため、黒字額も大幅に減少しました。

旅行収支の黒字額が減るのは、ことし2月に続いて2か月連続です。

一方、貿易収支や所得収支などを加え、日本が海外との取り引きでどれだけ稼いだかを示す、ことし3月の経常収支は、1兆9710億円の黒字となり、去年の同じ月と比べて黒字額はおよそ32%減りました。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で輸出が減少して貿易収支の黒字が大きく減ったためです。

また、昨年度1年間の経常収支は、19兆7615億円の黒字で、黒字額は前の年度を2767億円、率にしておよそ1%上回り、2年ぶりに増加しました。