イタリア マフィア取締り強化 新型コロナで影響拡大を懸念

イタリア マフィア取締り強化 新型コロナで影響拡大を懸念
イタリアでは、犯罪組織、マフィアに対する大規模な捜査が行われ、90人以上が逮捕されました。現地の司法当局は、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が低迷するなか、マフィアが違法な融資などで影響力を広げかねないと取締りを強化しています。
イタリアの財務警察は12日、南部シチリアに拠点を置くマフィアのメンバーら91人を違法な資産の運用や資金洗浄、恐喝などの疑いで逮捕したと発表しました。

また、マフィアが所有していた企業や競走馬、不動産など1500万ユーロ、日本円で17億円あまりに相当する資産を差し押さえたとしています。

新型コロナウイルスによる死者が3万人を超えたイタリアでは、外出制限などの措置で経済が低迷する中、資金繰りに苦しむ企業に対してマフィアが違法な融資を行っているとされ、影響力を広げかねないと懸念が強まっています。

司法当局は地元メディアに対し、「マフィアは、現在の公衆衛生上の危機を利用して経済に浸透しようとしている」と述べ、取締りを強化する考えを示しています。