がん患者向けの新型コロナ情報を公開 国内3学会

がん患者向けの新型コロナ情報を公開 国内3学会
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新型コロナウイルスの影響で、不安を感じるがんの患者に正しい情報を伝えようと、国内の3つのがんの専門学会が、受けている治療法やがんの種類ごとに関連する新型コロナウイルスの情報をまとめ、ウェブサイトで公開しました。それぞれの学会では主治医との相談の際に参考にしてほしいとしています。
これは、日本癌学会、日本癌治療学会、それに日本臨床腫瘍学会の3つの学会が12日、それぞれのウェブサイトで公開しました。

学会によりますと、がん患者やがんの疑いがある人の間では「治療を延期すべきか」などの不安や疑問が出ているということです。

公開された情報では、放射線治療の延期は好ましくないことや、分子標的薬の治療では感染リスクは上がらないと予想されることなど、治療の種類や段階に応じたアドバイスが掲載されています。

また、食道がんや乳がんなど12種類のがんについてそれぞれ、例えば食道がんの手術では人工呼吸器が必要となることがあるため、流行の状況や病状を考慮して手術の延期などが考えられることや、乳がんでは胸の膨らみを取り戻す手術は、別の時期でも行うことができることなどが説明されています。

情報を取りまとめた東京歯科大学の寺嶋毅教授は、「過度に恐れすぎず、必要な治療は受けてほしい。病状などによって対応が異なるので、情報を参考にして主治医とよく話し合ってほしい」と話しています。