新型コロナ影響「貸し倒れ備える費用は倍増」りそなHD

新型コロナ影響「貸し倒れ備える費用は倍増」りそなHD
金融大手のりそなホールディングスは、新型コロナウイルスの影響を受ける企業の資金繰り支援を続けているものの、一部の企業の業績悪化は避けられず、貸し倒れに備える費用が今年度はこれまでの2倍に膨らむという見通しを明らかにしました。
りそなホールディングスは12日、ことし3月期の決算を発表し、南昌宏社長が記者会見しました。

南社長は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で資金繰りが厳しくなっている中小企業や個人事業主を中心に融資の申し込みが増え、グループ全体ですでにおよそ6000件、総額で5000億円程度の融資を行ったことを明らかにしました。

ただ今後、業績がさらに悪化する企業がでるのは避けられないとして、りそなは来年3月までの今年度は貸し倒れに備える費用がこれまでの2倍のおよそ500億円に増えると見込んでいます。

南社長は「今は事業と雇用を守ることが必要だ。回復過程では融資以外の困りごとへの対応をしっかり準備したい」と述べ、売り上げの落ち込みを食い止める支援などにも力を入れる考えを示しました。

りそなホールディングスのことし3月期の決算は低金利で貸し出しのもうけが伸び悩んだことなどから、最終的な利益は1524億円と前の年より12.9%減る減益となりました。