新型コロナ関連医薬品 最優先で審査 承認手続き簡略化 厚労省

新型コロナ関連医薬品 最優先で審査 承認手続き簡略化 厚労省
新型コロナウイルスの治療薬の開発を加速させようと、厚生労働省は、新型コロナウイルス関連の医薬品を最優先で審査し承認の手続きを簡略化することを決めました。
新型コロナウイルスの治療薬をめぐっては、今月、「レムデシビル」が国内で初めて承認されましたが、ほかにも複数の薬の研究が国内外で進められています。

厚生労働省は、開発や実用化を加速するため新型コロナウイルス関連の医薬品や医療機器について、最優先で審査し、承認の手続きを大幅に簡略化する特例的な対応を取ることを決め、12日、通知を出しました。

通常の承認に必要な治験のデータがそろっていなくても、公的な研究で一定の有効性や安全性が確認されている場合には、条件を満たせば承認できる可能性があるとしています。

特例的な対応で承認された治療薬などを使用する際は、患者に説明し同意を得ることが必要だとしています。

製薬会社は承認後に治験のデータの提出を求められる場合がありますが、有効性や安全性が確認できなければ、承認が取り消されることもあるということです。

新型コロナウイルスへの治療効果が期待される薬のうち国内の製薬会社が開発した「アビガン」については、会社による治験のほか、公的な研究も同時に進められていて、公的研究のデータで有効性が確認できれば、治験の結果がそろっていない段階でも承認が可能になります。