コロナ感染 連日1万人超でも全国一斉の休業措置解除へ ロシア

コロナ感染 連日1万人超でも全国一斉の休業措置解除へ ロシア
ロシアでは新型コロナウイルスの新たな感染者が連日1万人を超える深刻な状況が続いていますが、プーチン大統領は11日、全国一斉に行っている休業措置については12日で解除する方針を明らかにしました。これ以上の経済の悪化を避けたいねらいとみられます。
ロシア政府の11日の発表では、ロシアで新型コロナウイルスに感染した人はおよそ22万1千人に上りました。新たな感染者が連日1万人を超える深刻な状況で、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめでは、イタリアを上回って世界で4番目に多くなっています。

しかし、プーチン大統領は11日、政府内のテレビ会議で、3月下旬から全国一斉に行っている休業措置については、当初の期限から延長せず12日で解除する方針を明らかにしました。ただ、プーチン大統領は「地域によって状況は異なっている」と述べ、外出制限や予防策など具体的な措置については地方の知事などにゆだねる考えを示しました。

このうち感染者の半数を占めるモスクワでは、引き続き、公共交通機関などを利用する外出の際には当局が発行する電子通行証の携帯が義務づけられるなど外出制限の措置が継続する見通しです。

プーチン大統領は、ロシア国内での失業者が140万人に上ると明らかにしていて、今回、全国一斉の措置を解除するなど、地域の実情にあわせて段階的に制限を緩和することで、これ以上の経済の悪化を避けたいねらいとみられます。