中国 4月の新車販売台数 1年10か月ぶりに増加 回復が鮮明に

中国の先月の新車の販売台数は、去年の同じ月よりも4%余り増え、1年10か月ぶりにプラスとなりました。新型コロナウイルスの影響で、2月以降は大幅な落ち込みが続いていましたが、地方政府の販売促進策などもあり、回復が鮮明になりました。
自動車メーカーなどでつくる中国自動車工業協会の発表によりますと、先月の中国国内の新車の販売台数は207万台で、去年の同じ月に比べて4.4%増えました。

中国の新車の販売台数が前の年の同じ月を上回るのは、おととし6月以来1年10か月ぶりです。

中国ではアメリカとの貿易摩擦などを背景とした景気の減速に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ことし2月の販売台数が去年を80%近く下回るなど大幅な減少が続いていました。

しかし、先月はトラックの販売台数が大幅に増えたことで、商用車が去年の同じ月よりも30%以上増えたほか、乗用車も地方政府が景気対策として買い替えの補助金を支給するなど、テコ入れを進めた結果、回復基調が鮮明となりました。

ただ業界団体は海外での感染拡大が今後、中国の景気回復にも影響を与えるおそれがあることから、ことしの通年の販売台数について、去年より15%から25%程度減少するという、慎重な見通しを崩していません。

日系メーカーの販売も回復傾向続く

中国の先月の新車販売台数が去年を上回る水準となる中、日系メーカーの販売も回復傾向が続いています。

このうち日産自動車は先月の販売台数が12万2846台と去年の同じ月を1.1%上回ったほか、マツダは1%増えて1万7091台、さらにトヨタ自動車が0.2%多い14万2900台となり、3社の販売台数がプラスに転じました。

またホンダは11万3430台で、去年の同じ月よりも10%減ったものの、去年の半分にとどまっていた3月に比べると大幅に改善しました。