米大統領 農産物を買い上げ生活困窮者に配付へ コロナ対策

米大統領 農産物を買い上げ生活困窮者に配付へ コロナ対策
アメリカのトランプ大統領は、新型コロナウイルスの影響で飲食店などからの需要が激減している農産物を政府が大量に買い上げ、休業や失業で生活に困っている人たちに配る取り組みを今週から始めることを明らかにしました。
アメリカのトランプ大統領は9日、ツイッターで「政府として30億ドル相当の乳製品や食肉、農作物を買い上げる」と投稿し、今週からアメリカ国内の農家から日本円で3000億円余りの農産物の購入を始めることを明らかにしました。

アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店が休業したり、休校措置で学校給食がなくなったりして需要が激減し、農産物が出荷されずに大量に廃棄される事態が続いています。

一方で、休業や失業で生活に困る人が急増し、大きな課題になっています。

トランプ政権は先に、農家を対象に日本円で総額2兆円余りの支援を発表しており、この中で、余剰分の農産物を買い上げ、食料を無料で配る「フードバンク」などにまわす方針を打ち出していました。

アメリカ国内の農家は、新型コロナウイルスの感染拡大以前から、中国との貿易摩擦などの影響で打撃を受けており、トランプ大統領としてはこうした農家への配慮を示すねらいもあるとみられます。