米 失業率が過去最悪 失業率は高止まりの予測も

米 失業率が過去最悪 失業率は高止まりの予測も
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新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、アメリカの先月の失業率は14.7%と、前の月から一気に3倍以上に悪化し、統計を取り始めた1948年以降で最悪の水準となりました。アメリカの多くの州で、経済活動を再開する動きが出始めていますが、失業率は高止まりするという厳しい予測も出ています。
アメリカ労働省が、8日発表した先月の失業率は14.7%と、前の月の4.4%から一気に3倍以上に悪化しました。これは、統計を取り始めた1948年以降最悪の水準となります。

また、農業分野以外の就業者の数も前の月と比べて2050万人の減少で、統計を取り始めた1939年以降で最大の減少でした。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、経済活動が制限された結果、飲食店やホテルなどのサービス産業から製造業まで、解雇の動きに歯止めがかかっていません。

アメリカのメディアは、4人に1人が失業したとされる1930年代の世界恐慌以来の事態だと伝えています。

アメリカの多くの州では、感染がピークを越えつつあるとして経済活動を再開する動きが出始めています。

ただ、感染拡大の第2波への懸念もあって、以前の水準まで雇用を回復させることには慎重な経営者も多く、失業率は当面、10%台で高止まりするという厳しい予測も出ています。

アメリカの雇用情勢の悪化は、GDP=国内総生産の7割を占める消費にも直結し、世界経済にも深刻な影響を及ぼしそうです。