「子育て家庭」と「飲食店」両方助かる弁当支援 新型コロナ

「子育て家庭」と「飲食店」両方助かる弁当支援 新型コロナ
新型コロナウイルスの影響が深刻化する中、自治体のある取り組みが注目を集めています。「弁当」を通して飲食店と子育て家庭を一緒に支援していこうというもので、今、全国各地に広がりつつあります。

両方「助かる」弁当支援

その取り組みを行っている自治体の1つが埼玉県吉川市です。

新型コロナウイルスの影響で困窮するひとり親家庭が増えていることなどを受けて、市は4月中旬からひとり親家庭を対象にした弁当の無料提供サービスを始めました。

ここで提供する弁当は売り上げが落ち込んでいる市内の飲食店から市が買い付けたものです。

吉川市でも新型コロナウイルスの影響で市内の飲食店の多くも売り上げが激減。

ひとり親家庭と飲食店を少しでも支援できないかと、この取り組みを始めたといいます。

現在は市内10の飲食店が参加していますが、取り組みは口コミで少しずつ広がり、参加を希望する店舗も増えているということです。

4人の子どもがいるという母親は「給食がなくなって食費などのお金がどんどんかかってしまうので、ありがたいです」と話しています。

また、この取り組みに参加している洋食店の経営者の男性も「売り上げが3割ほど落ちているので助かります。みんなで頑張ってふだんの生活に戻れるようにしたい」と話していました。

吉川市では小中学校の休校の延長を受けて、当初は5月1日までの予定だったサービスを今月末まで実施することにしました。

自治体に広がる弁当支援

調べてみると、こうした取り組みは各地で行われていました。

茨城県境町でも町内に住む18歳以下の子どもたちを対象に最大190食分の弁当を毎日、無料で提供しています。

この弁当は町内の19の飲食店が提供するもので、弁当の代金を町が負担しています。

境町まちづくり推進課は「飲食店からは『助かる、もっと続けてほしい』という声が聞かれる。小中学校の休校が続いているので子どもがいる家計も支援していきたい」と話しています。

一方で、観光業が盛んな埼玉県西部の小鹿野町では地元の旅館の支援策として、子育て家庭への弁当の無料提供を行っています。

小鹿野町では新型コロナ影響で観光客が激減し町内の旅館などが大打撃を受けているといいます。

町では観光業の支援策として、800万円の予算を組み、この取り組みを始め、町内の3つの旅館から弁当を買い付けています。

また今では町内の8割以上の小中学生のいる家庭がこのサービスを利用しているということです。

小鹿野町おもてなし課は「観光で生計を立てる人も多い中観光客が激減しているのでこちらから呼びかけました。みんなで助け合いながらこの大変な状況をなんとか切り抜けていきたいです」と話していました。

ひとり親家庭と飲食店を支援している埼玉県吉川市には新型コロナウイルスの影響が長引く中、全国の自治体から「導入したい」などという問い合わせが来ていて、こうした支援を行う自治体は、少しずつ広がりつつあるということです。