3月の消費支出6%減 5年ぶり大幅減少 新型コロナの影響

3月の消費支出6%減 5年ぶり大幅減少 新型コロナの影響
新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛で旅行や外食が大きく減り、ことし3月に家庭が消費に使ったお金は、前の年の同じ月を6%下回り、5年ぶりの大幅な減少となりました。
総務省が発表した家計調査によりますと、ことし3月に1人暮らしを除く世帯が消費に使った金額は、1世帯当たり29万2214円でした。

物価の変動による影響を除いた実質で、前の年の同じ月を6.0%下回り、去年10月以降、6か月連続の減少となりました。また6%という大幅な減少は2015年3月以来5年ぶりで、統計が比較できる2001年以降では5番目に大きな落ち込みとなりました。

新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛で、パック旅行費が83%の減少となったほか、ホテルなどの宿泊料も55%減少し、外食での飲酒代や食事代も減りました。

また鉄道やバス・タクシーなどの交通費のほか入学式や結婚式の自粛でお祝い金などを含めた交際費、学校が休校になったため、教科書の購入費も減りました。

一方で、自炊の機会が増えたため肉類やコメ、パスタなどの支出は増え、マスクなど保健用の消耗品への支出は増えました。

総務省は「4月以降も外出自粛などの影響で消費の落ち込みは続くと予想している」と話しています。

西村経済再生相「4月はさらに厳しい」

これについて西村経済再生担当大臣は閣議のあとの記者会見で、「外食での食事代と飲酒代、交通関係の費用、それに宿泊や旅行の費用の減少で、おそらく全体の減少幅の8割近くを説明できると思う。外出自粛の影響で支出が減ってきている。4月は緊急事態宣言を出したので、さらに厳しい数字になるのではないかと思う」と述べました。