新型コロナ アフリカの感染者5万人超 今後の増加懸念 WHO

新型コロナ アフリカの感染者5万人超 今後の増加懸念 WHO
WHO=世界保健機関によりますと、アフリカでの新型コロナウイルスの感染者は5万1000人を超え、およそ2000人が亡くなり、今後も増えることが懸念されています。
WHOアフリカ地域事務局のモエティ事務局長は7日の記者会見で、「サハラ砂漠以南のアフリカを中心に、全く対策が取られなければ、最初の1年でおよそ4人に1人が感染し、最大で19万人が死亡するおそれがある」と述べました。

また、「およそ3分の1の国では、すでに地域の共同体での感染が広がっていて、今後4週間から6週間で感染のピークを迎える可能性がある」としたうえで、「流行は今後数年間続くおそれもあり、検査や追跡、それに隔離などが必要だ」と述べ、各国政府に対し、対策を急ぐよう呼びかけました。

一方、感染者が7800人を超え、アフリカで最も深刻な状況にある南アフリカでは、保健省の諮問委員会のカリム議長が6日の記者会見で、「南アフリカの感染のピークは、ことし7月下旬から9月上旬までの間に来ると予測できる。さまざまな研究が行われているが、感染者の数は数十万人から数百万人になる可能性もある」と指摘しました。

アフリカでは、外出制限を行ってきた南アフリカなど、いくつかの国や都市の間で、今月に入り部分的に制限を緩和する動きも出ています。

これについて、WHOアフリカ地域事務局で緊急対応を担当するヤオ氏は、「緩和の背景には、外出制限により多くの国民が苦境に陥り、経済状況が悪化していることがある」としたうえで、緩和とともに検査態勢を充実させる必要があると指摘しました。