パキスタン モスクでマスクつけず礼拝 後を絶たず 新型コロナ

パキスタン モスクでマスクつけず礼拝 後を絶たず 新型コロナ
イスラム教徒が多いパキスタンでは、宗教行事の「ラマダン」が始まり、多くの人々がモスクを訪れていますが、「祈ることで新型コロナウイルスの感染拡大を防げる」として、マスクをつけない人が後を絶たず、医療関係者は懸念を強めています。
パキスタンでは、先月25日からイスラム教徒が日中の飲食を断つ断食月「ラマダン」が始まり、各地のモスクではマスクの着用などを条件に礼拝が認められていますが、一部でマスクをつけずに礼拝する人が後を絶たないことが問題となっています。

首都イスラマバードのモスクを訪れた男性は「信仰心が高まるこの時期に祈れば、感染拡大を防げると信じています。ラマダンの期間中はマスクの着用を控えます」と話していました。

マスクをつけない人の中には、貧困から買うことができない人もいるということですが、医療関係者からはモスクで集団感染が起きることを懸念する声が出ています。

イスラマバードにある病院の医師は、NHKの取材に対し、「集団感染の防止対策をとるよう政府に訴えている。感染が広がれば、患者を収容しきれずに医療は崩壊するだろう」などと話しています。