福岡市「分散登校」開始時期は県の方針踏まえ判断を

福岡市「分散登校」開始時期は県の方針踏まえ判断を
休校が続く学校について、福岡県は登校日や登校時間をずらす「分散登校」を今月21日にも始めたいとしています。これを受けて福岡市教育委員会は市立の小中学校の校長に開始時期は県の方針を踏まえて判断するなどと伝えました。
国の緊急事態宣言の延長を受けて、福岡県は事業者に対する休業要請を今月31日まで延長しました。

ただ、学校をめぐっては、学習の遅れにも配慮して、学年別や学級別に登校日や登校時間をずらす「分散登校」を、宣言の延長期間初日の7日から2週間後の今月21日にも始めたいとしていて、県内の4つの地域ごとに実施が可能か判断する方針です。

これに関連して福岡市教育委員会は、7日、臨時にすべての市立の小中学校の校長を集め、今後の対応などを説明しました。

この中で、「分散登校」の開始時期は県の方針を踏まえて判断すると伝えたほか、学習の遅れを取り戻すために、夏休みの短縮や、土曜日の授業実施も検討しているなどと説明しました。

学校 学習の状況確認や生徒の心のケアも

福岡県内の各学校では、学校生活から長く離れている生徒たちの状況の確認を続けています。

福岡市中央区にある舞鶴小・中学校では、7日、教員たちが集まり、福岡市内の校長が集まった臨時の会合を受けて今後の対応を話し合いました。

学校によりますと、教員たちは、来週、生徒の各家庭に電話連絡をとり、家庭学習の進捗状況を確認するとともに、不安や悩みを持つ生徒には学校のカウンセリングの担当が本人から話を聞くなど生徒たちの心のケアに取り組むことなどが話し合われたということです。

この後、教員たちは、8日までに生徒たちに届ける予定の学習プリントや提出予定をまとめた計画表などを作成していました。

この学校では、引き続き学校生活から長く離れている生徒たちの状況の確認を大切にして、今後の対応を検討していくということです。

舞鶴小・中学校の野坂和幸校長は、「家庭での学習だけでは限界もあり、中学生からは受験を控えて不安の声も聞かれる。電話や家庭訪問など先生が生徒たちと直接話す機会を設けて不安を少しでも和らげていきたい」と話していました。