中国 4月の輸出額増加 今後のコロナ影響に根強い警戒感

中国 4月の輸出額増加 今後のコロナ影響に根強い警戒感
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中国の先月の輸出額は、去年の同じ月と比べて3%余り増加しました。企業の生産や物流が回復したことを反映する一方、海外で感染が拡大していることで今後、輸出が再び減少に転じるのではないかという警戒感も根強くあります。
中国の税関当局が7日発表した先月の貿易統計によりますと、輸出と輸入を合わせた貿易総額は3552億2000万ドルと去年の同じ月に比べて5%減少しました。

このうち輸出は、2002億8000万ドルと、去年の同じ月より3.5%増えました。

中国では、新型コロナウイルスの国内での感染拡大を基本的に抑え込んだとして企業活動の再開を促していて、生産や物流が回復してきたためとみられます。

ただ、新型コロナウイルスの感染がヨーロッパやアメリカなどで続いているため、中国では、先月行われた製造業の景況感の調査で海外からの受注に関する指数が大幅に下落するなど、今後、輸出が再び減少に転じるのではないかという警戒感も根強くあります。

一方、輸入は1549億4000万ドルと、去年の同じ月を14.2%下回りました。

原油などの国際価格がこのところ大幅に下落していることに加えて、内需の回復が思うように進んでいないことを反映したとみられます。