台湾 WHO総会への参加訴える 新型コロナ

台湾 WHO総会への参加訴える 新型コロナ
台湾の保健当局トップは、今月18日から開かれるWHO=世界保健機関の年次総会について、新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、世界の感染対策に空白地帯を作らないためにも台湾が参加する必要性があるとして、オブザーバーの資格での参加を訴えました。
WHOは、ことしの年次総会を今月18日からテレビ会議の方式で行う予定で、WHOに加盟していない台湾は、オブザーバーの資格での参加を目指しています。

これについて、台湾の保健当局トップで新型コロナウイルスの感染対策を指揮する陳時中衛生福利部長は6日の記者会見で「ヒトやモノなどが急速に行き交う世界でウイルスが広まるスピードはさらに速く、世界の感染対策に漏れがあってはならない」と述べ、世界の感染対策に空白地帯を作らないためにも総会に参加する必要性があると訴えました。

また、WHOの担当者が4日、台湾の参加は加盟国が決めることだという見解を示したことについて「手続きがあることは理解しているが、WHOの組織が操られてはいないか」と述べ、WHOの組織の在り方に疑問を呈しました。

台湾は、2009年からオブザーバーの資格でWHOの総会に参加していましたが、中国が独立志向が強いとみなす民進党政権に交代して以降、招待されておらず、台湾当局は、中国の圧力が背景にあると主張しています。

台湾の参加については、日本やアメリカなどが支持する姿勢を示していますが、中国政府は台湾は中国の一部であり、独立を図るための政治的な動きだと非難しています。