イタリアやスペイン 経済活動など制限緩和の動き 新型コロナ

イタリアやスペイン 経済活動など制限緩和の動き 新型コロナ
世界全体の新型コロナウイルスによる死者は25万人を超えました。

その半数以上を占めるヨーロッパでは、感染が深刻なイタリアやスペインでも、外出や経済活動の制限を段階的に緩和する動きが始まりました。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学によりますと、新型コロナウイルスによる死者は日本時間の5日午後3時の時点で、世界全体で25万1575人となり、25万人を超えました。

その半数以上をヨーロッパが占めていますが、このうち2万9000人を超える人が死亡したイタリアでは、感染拡大のピークが過ぎたとして、4日、ほぼ2か月続く外出制限を一部緩和しました。

運動のためや家族に会うための外出が認められたほか、カフェなどでは持ち帰りサービスを利用できるようになり、首都ローマでは早速、コーヒーを買い求める人の姿が見られました。製造業や建設業なども再開が認められ、400万人以上が仕事に復帰したとみられています。

また、アメリカに次いで感染者が多いスペインでも、4日から小規模な店舗の再開が認められ、理髪店や生花店などがおよそ7週間ぶりに店を開けました。

ただ、イタリア、スペインともに一時は医療体制がひっ迫し、多くの人が亡くなっただけに、感染が再び拡大しないよう慎重に制限の緩和を進める方針です。

イタリアのシレーリ副保健相は「最も重要なのは陽性患者と濃厚接触者を見つけることで、それが感染の抑制につながる」と述べ、感染予防策に加えてウイルス検査を積極的に行う考えを示しています。