避難民の子ども 過去最多の1900万人に 新型コロナも新たな脅威

避難民の子ども 過去最多の1900万人に 新型コロナも新たな脅威
ユニセフ=国連児童基金は、去年、世界で紛争や自然災害などが原因で、現在住んでいる国の中で避難民となった子どもが、推計で過去最多の1900万人に上るとする報告書をまとめ、新型コロナウイルスの影響を受けやすい状況にあるとして、各国などに対応をとるよう求めています。
ユニセフが5日にまとめた報告書によりますと、去年、世界で紛争や自然災害などが原因で自宅を追われ、現在住んでいる国の中で避難民となった子どもが、推計で過去最多の1900万人に上ったとしています。

報告書では、子どもたちは暴力や虐待、それに人身売買などの危険にさらされているうえ、新たな脅威になっている新型コロナウイルスの「隠れた犠牲者」だと指摘しています。

その理由について、子どもたちが人が密集した難民キャンプなどに住んでいるため、感染拡大を防ぐために必要な人との距離を保つのが難しいことや、基本的な衛生設備や保健サービスを受ける機会が限られていることなどを挙げています。

ユニセフのフォア事務局長は「各国の政府や人道支援を行っている団体は、子どもたちの安全と健康、それに教育を守るため、ともに行動することが必要だ」として、各国などに対応をとるよう求めています。