ベトナム 首都ハノイなど都市部で学校再開 新型コロナ

ベトナム 首都ハノイなど都市部で学校再開 新型コロナ
ベトナムでは、新型コロナウイルスの感染が収まる傾向にあることから、首都ハノイなど都市部で3か月余りにわたって休校になっていた学校が、4日から再開しました。
ベトナムでは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、ことし2月から学校を休校にしていましたが、感染のおさえこみの効果が見られることから、首都ハノイや最大都市ホーチミンで4日から学校が再開しました。

ハノイにある高校では、マスクをつけた生徒たちが次々に登校し、校門で体温を測ったあと、友人たちと久しぶりの再会を喜んでいました。教室は、換気のため、すべての窓が開けられ、先生が授業の開始前に、距離をあけて座ることや体調が悪くなったらすぐに知らせることなど、感染予防の徹底を呼びかけました。

女子生徒は「感染対策のため、友人と以前のような近さで接することはできませんが、学校に戻れてとてもうれしいです」と話していました。

高校の校長は「学校再開のため生徒の安全をいかに守るか準備をしてきました。しっかりと責任を果たしていきたいです」と話していました。

ベトナムでは、これまで感染者が確認された村の封鎖や濃厚接触した人の隔離、外出や商業活動の制限などの対策を実施し、感染者は合わせて271人で、死亡した人は確認されていません。

経済活動も制限緩和

ベトナム政府は、外出や経済活動の制限など、これまで実施してきた対策で感染を抑制できているとして、先月23日以降、首都ハノイや最大都市ホーチミンで制限を緩和しています。

ハノイでは生活必需品を販売するスーパーマーケットや薬局以外の店も順次、営業を再開していて、休日の3日、中心部にあるカフェでは多くの市民がコーヒーを飲みながら新聞を読んだり、友人との会話を楽しんだりする姿が見られました。

また、デパートやファストフード店でもマスク姿の家族連れや若者たちが次々に訪れ、街のなかは少しずつ活気が戻ってきています。

ファストフード店に立ち寄った女性は、「家にいなければいけないときは本当に気がめいったので、日常が戻り、とてもすがすがしいです。それでも、今後も人が多いところに行かないなど、感染対策には気をつけようと思います」と話していました。

経済活動の制限は徐々に緩和されていますが、ハノイ市当局は、カラオケやマッサージ店など一部の店舗については依然として営業再開を認めていないほか、公共の場で20人以上が集まることも禁止するなど、感染が広がらないよう警戒を続けています。