“中国 医療物資確保でコロナ危険性公表せずか” 米メディア

“中国 医療物資確保でコロナ危険性公表せずか” 米メディア
アメリカの国土安全保障省は、新型コロナウイルスの発生当初、中国政府がマスクなどの医療物資を海外から大量に買い占めるため、ウイルスの危険性を国際社会にあえて公表しなかった可能性が高いとする分析をまとめたとアメリカのメディアが伝えました。
アメリカのAP通信や政治専門サイト、ポリティコは、国土安全保障省が今月1日付けでまとめた内部文書を入手したとして、その内容を伝えました。

それによりますと、中国政府は新型コロナウイルスの危険性の詳細をことし1月にWHO=世界保健機関に報告する前に、国外から大量の医療用マスクや防護服などを輸入していたということです。

一方で、中国製の医療物資の輸出は大幅に減っていて、中国政府は、医療物資を確保する動きを隠すため、輸出の規制を否定し、貿易量の公表を遅らせたほか、ウイルスの重大な危険性も国際社会にあえて公表しなかった可能性が高いと結論付けています。

この分析内容についてポンペイオ国務長官は3日、アメリカABCテレビの番組で問われ、「正しい事実だ」と答えました。

トランプ政権は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、中国による隠蔽が原因だと批判を強めています。しかしアメリカ国内では、トランプ政権の対応が遅く医療物資も不足しているという批判も出ており、中国側は、トランプ政権はみずからへの批判をそらそうと根拠のない主張を続けていると反発しています。