韓国政府は、韓国国内で新型コロナウイルスの新たな感染者の増加のペースが10人前後まで落ちていることを踏まえて、来週から高校と小中学校の登校を順次、再開すると発表しました。

韓国では、ことし２月末に新型コロナウイルスの新たな感染者が１日で900人余り確認されるなど感染が広がったため、例年、３月初めに始まる、高校と小中学校の新学期が延期され、先月からはオンラインでの授業が行われていました。

しかし、ここ２週間ほどは１日当たりの新たな感染者が10人前後と、増加のペースが大幅に落ちています。

これを踏まえて、ユ・ウネ（兪銀恵）副首相兼教育相は4日記者会見を開き、来週から高校と小中学校の登校を順次、再開すると発表しました。

それによりますと、まず、大学受験を控える高校３年生が今月13日から登校を始め、そのほかの学年の生徒・児童についても、来月１日にかけて３段階に分けて登校を認めるということです。

このほか、韓国政府は、６日から美術館や博物館、劇場の再開も認めるなど、感染拡大を防ぐために設けていた制限を緩和していく方針です。

ただ、３日までの４連休では、各地の行楽地がにぎわいを見せ、公共交通機関や高速道路も混雑するなど、「緩み」も指摘されていて、韓国政府は、マスクを着用して他人との距離を保つなどの対策を引き続き徹底するよう呼びかけています。