インド 外出制限を段階的緩和 一部店舗で営業再開 新型コロナ

インド 外出制限を段階的緩和 一部店舗で営業再開 新型コロナ
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インドでは新型コロナウイルス対策として続けていた外出制限について、経済への深刻な影響を考慮して4日から段階的に緩和し、首都ニューデリーでも一部の店舗が営業を再開しました。
インド政府は3月下旬から続けている全土での外出制限を今月17日まで延長した一方、感染の状況に応じて全土を3つの地域に分けて、4日から段階的に制限を緩和しました。

これまでは生活必需品の買い物などを除いて外出が禁止されていましたが、新たな感染者が出ていない地域では経済活動が認められるほか、感染者が多い地域でも、一部の小規模店舗や事業所が感染対策をとれば再開できるようになりました。

感染者が多い首都ニューデリーの中心部は、3日まで閑散としていましたが、4日は出勤する人などで車やバイクの交通量が大幅に増えました。

また、4日から営業を再開した電気店では、店員がマスクと手袋をつけ、客には手の消毒をさせたうえで商品は店の入り口付近で受け渡していました。

店員の男性は「この1か月半は厳しい時期でしたが、健康を最優先に対策をとりながら営業したいです」と話していました。

インドではここ数日、1日の新たな感染者が2000人を超えるなど、感染の拡大が抑えられていない状況ですが、外出制限によって大量の失業者が出ていることから経済活動の再開を余儀なくされた形で、今後、感染がさらに広がらないか懸念も出ています。

日本人経営の美容室も1か月ぶりに再開 「顔見て営業はうれしい」

インドでは、外出規制の緩和を受けて、首都ニューデリー近郊にある日本人が経営する美容室も、およそ1か月ぶりに営業を再開しました。

ニューデリー近郊のグルガオンにある美容室では、外出規制の緩和を受けて、4日から、営業が許可され、午前中から客が訪れました。

店では、感染対策として消毒液を常備し、1日に受け付ける客の数を以前までの半分以下の7人程度に制限しているということです。

7年前からこの美容室を経営する徳見勇郎さんは、「お客様の顔を見て話をしながら営業することができてうれしかったです」と話していました。

また、客として訪れた52歳の日本人駐在員は、「暑くなってきたので、髪が切れて安心しました。生活が戻ってきた感じがします」と話していました。