憲法や新型コロナ対策 与野党が議論 NHK「日曜討論」

憲法や新型コロナ対策 与野党が議論 NHK「日曜討論」
憲法記念日の3日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、NHKの「日曜討論」で、与党側は国会の機能を確保する方策を議論するよう求めたのに対し、野党側は経済対策などの議論を優先すべきだという考えを示しました。
自民党の稲田幹事長代行は「今回の緊急対応に関しては、これ以上の私権の制限をするのであれば、今の公共の福祉の中で何ができるのか。また、国会の定足数の問題であったり、来年は衆議院議員の任期もくる。憲法を軸とした議論もしっかりと憲法審査会でやっていくべきではないか。やはり憲法の議論は非常に重要だ」と述べました。

公明党の斉藤幹事長は「いま議論している私権の制限は法律の範囲で議論すべきことだが、国会議員の任期だけは憲法で定められている。非常に大きな災害があった時などに民主主義の基本をどう守っていくかは、憲法審査会でじっくり議論すべきことだ」と述べました。

立憲民主党の福山幹事長は「今の状況にどう対応するかが第一で、ウイルスの感染拡大に乗じて憲法改正の議論を安易にするのはやめていただきたい。宣言の延長で国民生活はより厳しくなる。自粛や休業要請と補償をセットにした次の補正予算案の編成に今すぐ取り組むべきだ」と述べました。

国民民主党の平野幹事長は「感染症対策を最優先に行うことが憲法の負託に応えることになる。憲法改正議論を封じるつもりはないが、優先すべきではない。宣言の延長はやむをえないが経済対策が足りず、『真水』の財政支出で100兆円規模の対策を行うべきだ」と述べました。

日本維新の会の馬場幹事長は「憲法審査会は長きにわたって全く開かれていない。新型コロナウイルスへの対策はきちんとやっていく。それと同時に憲法審査会で緊急事態についての議論を進めていくのは当然だ」と述べました。

共産党の小池書記局長は「ウイルスへの対策がうまくいっていないのは憲法のせいではなく、安倍政権の政治姿勢と能力の問題だ。自粛と補償はセットであり、十分な額の第2次補正予算案を急いで組むべきだ」と述べました。