愛知 藤田医科大学病院 手術前の患者に抗体検査へ 新型コロナ

愛知 藤田医科大学病院 手術前の患者に抗体検査へ 新型コロナ
愛知県豊明市にある藤田医科大学病院は、新型コロナウイルスに対する院内の感染対策を強化するため、全身麻酔で手術を受ける患者に対して、感染したあとにできる抗体の有無を調べる検査を実施することを決めました。
新型コロナウイルスは症状がなくても感染しているケースが報告されていて、医療現場では、感染に気付かないまま手術を受ける患者の処置を通じて感染が広がるリスクが懸念されています。

藤田医科大学病院では、感染のリスクが高いとされる気管挿管が必要な全身麻酔で手術を受ける患者に対して、入院前の2週間は外出をしないよう求めたうえで、入院時に、病院の外に設置する臨時の検査所で抗体検査を行うことを決めました。

抗体検査は、ウイルスに感染したあとにできる抗体が血液中にあるかどうかを調べる検査で、結果は20分ほどで判明します。

病院では、抗体があれば、可能なかぎり手術を延期し、延期が難しい場合はウイルスが外に出ない特別な部屋などを使って手術を行うことにしています。

また、救急搬送された患者など緊急で手術が必要な患者に対しても、胸部のCTを撮って感染の疑いがないか確認することにしています。

藤田医科大学病院では「手術を延期すると悪影響が出る患者もいる。医療スタッフなどへの感染のリスクをできるかぎり下げて、安全に手術を行うために抗体検査などの実施を決めた」と話しています。