病院搬送の困難事例 去年の同時期と比べ約2倍増 新型コロナ

病院搬送の困難事例 去年の同時期と比べ約2倍増 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、全国の消防本部などでは搬送した患者の受け入れを病院に断られる事例が相次いでいます。総務省消防庁が4月20日からの1週間の状況を調べたところ、去年の同じ時期と比べ2倍近くに増えていることがわかりました。
総務省消防庁は、患者の搬送先が決まるまでに病院への照会が4回以上あったケースなどを「搬送が困難な事例」として、全国の県庁所在地や政令指定都市の消防本部、それに東京消防庁など、合わせて52の消防機関に報告を求めました。

その結果、先月20日から26日までに把握された「搬送が困難な事例」は、合わせて1656件に上り、去年の同時期の869件と比べ、2倍近くに増えていました。

内訳をみると、
▽東京消防庁が854件で去年の同時期より520件増え、
▽大阪市消防局が212件で66件、
▽横浜市消防局が76件で45件、
▽札幌市消防局が67件で46件、
▽川崎市消防局が33件で26件、
▽福岡市消防局が27件で23件、いずれも増加しています。

総務省消防庁によりますと、報告された事例のすべてが新型コロナウイルスの感染が疑われるケースかどうかはわからないということですが、引き続き調査することで関係機関と受け入れ態勢の調整などを進めたいとしています。