官房長官「皇位継承の課題 新型コロナ感染の収束見極め対応」

官房長官「皇位継承の課題 新型コロナ感染の収束見極め対応」
上皇さまが退位されて30日で1年になります。菅官房長官は、安定的な皇位継承の確保や皇族数の減少などの課題をめぐる本格的な議論は、新型コロナウイルスの感染の収束状況などを見極めて対応したいとして、当面先送りする考えを示しました。
上皇さまが退位されて30日で1年になることに関連し、菅官房長官は記者会見で「天皇陛下のご即位に伴う行事などが控えており、つつがなく執り行われるよう全力を尽くしたい」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大で延期された「立皇嗣の礼(りっこうしのれい)」の準備などに引き続き、全力を尽くす考えを示しました。

そのうえで、安定的な皇位継承の確保や皇族数の減少などの課題について「『立皇嗣の礼』の実施時期は感染症の収束状況を踏まえて検討することにしており、それを見極めたうえで、衆参両院の委員会で可決された付帯決議の趣旨を尊重して対応していきたい」と述べ、本格的な議論は当面先送りする考えを示しました。

一方で、政府としてこれまでの議論の経緯を検証するとともに、事務レベルで有識者から個別に意見を聴取するなどして、論点や課題の整理を進めていることを明らかにしました。