欧州で川崎病に似た症状の子ども 新型コロナとの関連調査

欧州で川崎病に似た症状の子ども 新型コロナとの関連調査
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ヨーロッパ各国では全身の血管に炎症が起こる「川崎病」に似た症状のある子どもがこのところ相次いで確認されていて、中には新型コロナウイルスに感染している例も報告されています。ヨーロッパ各国はこうした症状と新型コロナウイルスとの関連について、専門家による調査を始めました。
イギリスの保健当局はこの数週間、イギリスでは乳幼児に多い病気で、全身の血管に炎症が起こる「川崎病」に似た症状を示す子どもが病院に搬送されるケースが少数ではあるものの増加しているとしています。中には新型コロナウイルスの感染が確認された子どももいるということです。

同様の報告はスペインやベルギーなど各国で挙がっていて、このうちフランスでは、今月半ばからこれまでに15ほどの症例の報告があり、患者の一部は新型コロナウイルスに感染していることが確認されています。

フランスのベラン保健相は29日、「大変深刻に受け止めている。医学的、科学的な調査を行う時だ」と述べ、ヨーロッパ各国の専門家が連携して、新型コロナウイルスとの関連について調査を始めたことを明らかにしました。

また、WHO=世界保健機関の技術責任者のバンケルコフ氏は29日の記者会見で、「非常にまれなケースのようだが、ヨーロッパのいくつかの国で『川崎病』のような症状が報告されている。各国にも状況を注視するよう呼びかけている」と述べました。

官房長官「川崎病との関連性は未確認」

菅官房長官は記者会見で、ヨーロッパ各国で全身の血管に炎症が起こる「川崎病」に似た症状のある子どもが相次ぎ、新型コロナウイルスとの関連性を調査していることについて「現時点、国内外で川崎病とコロナウイルスとの関連性は確認できていないと承知している。新型コロナウイルス感染症を含め、国内におけるさまざまな疾病の発生状況については、厚生労働省で注視していく」と述べました。