世界の総就労時間 1割以上減少か ILO予測

世界の総就労時間 1割以上減少か ILO予測
k10012411141_202004300734_202004300738.mp4
新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、国連の専門機関は、ことし第2四半期の世界の総就労時間は、半年前と比べて1割以上減少するという予測を発表しました。
スイスのジュネーブに本部があるILO=国際労働機関は29日、全世界の総就労時間の予測を発表しました。

それによりますと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ことし4月から6月の第2四半期は、感染が拡大する前の去年10月から12月と比べて10.5%減少するとしています。これは3億500万人が職を失ったのと同じ計算になるということです。

ILOは今月7日、同じ第2四半期の総就労時間について、6.7%減少するという予測を発表していましたが、各国で外出制限の措置が長引く中、予測を大幅に修正しました。

地域別では南北のアメリカ大陸で12.4%、ヨーロッパと中央アジアで11.8%、アジア太平洋地域で10%、就労時間が減少する見通しだとしています。

ILOのライダー事務局長は「多くの労働者にとって、収入がないことは食料、安全、未来のすべてを失うことを意味する。彼らを今救わなければならない」として、特に小規模の企業を支援するための的を絞った対策を早急に講じるよう各国に呼びかけました。