大型連休初日 公共交通機関は閑散 新型コロナウイルス

大型連休初日 公共交通機関は閑散 新型コロナウイルス
29日から大型連休が始まりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、新幹線や空の便など公共交通機関の利用は一部にとどまっていて、東京駅や羽田空港なども閑散としています。
JR各社によりますと、午前中、新幹線はいずれの路線の列車も自由席の乗車率は10%以下となっています。このうち、午前7時4分発の上越新幹線、「Maxとき303号」や、午前7時52分発の北陸新幹線、「はくたか553号」などは、始発の東京駅を出発する時点の自由席の乗車率は0%だったということです。

JR各社によりますと、新幹線は指定席も空席が多く、今月21日時点での予約状況は去年の同じ時期の5%ほどだということです。

また航空各社によりますと、国内線の空の便は、全日空は85%、日本航空は60%余りを減便しています。日本航空によりますと、29日から来月6日までの国内線全体の予約状況は、去年の同じ時期の9.5%にまで落ち込んでいて、航空各社によりますと、予約のキャンセルが相次いでいるということです。

一方、日本道路交通情報センターによりますと、これまでのところ、高速道路でも各地で混雑や渋滞は発生していないということです。

JR東京駅では

JR東京駅の新幹線のホームでは、利用者の姿はまばらで閑散としていました。大型連休初日の午前中にもかかわらず、東京駅の新幹線ホームでは帰省や旅行に向かう家族連れの姿は見られませんでした。新幹線の車内も大半が空席の状態で、ホームにある売店も閉まっていました。

80代の両親の介護のため、宮城県の実家に帰省するという59歳の女性は「月に3回、実家に帰っていますが、大型連休でこんなに人が少ないのは初めてです。両親も待っているので、行かないわけにはいかない。介護にコロナは関係ないのでやるしかないです」と話していました。

また、新入社員だという20代の男性は「研修が終わってホテルを出ないといけなくなったのでやむをえず実家に戻ります。人が少なかったので少し安心しました」と話していました。

仕事で群馬県高崎市に行くという60代の男性は「どうしても会わないといけない人がいるのでしかたがなく移動します。1両に私1人という状態でガラガラでびっくりしました。みんな協力してくれていると思います」と話していました。

羽田空港では

羽田空港では航空各社が大幅な減便を実施しているため国内線の第1ターミナルと第2ターミナルの出発ロビーの半分を閉鎖して集約しています。

このうち第1ターミナルの出発ロビーは例年、大型連休期間中、大勢の家族連れなどで大混雑しますが、29日は利用客の姿はまばらで、閑散としています。出発状況を案内する電光掲示板にはほとんどの便が欠航と表示されていました。

宮崎行きの便に搭乗するという50代の女性は「80代の母親が救急車で運ばれたので、急きょ実家に帰ることにしました」と話していました。