ANA 3か月間の決算で最大赤字 新型コロナで利用客大幅減

ANA 3か月間の決算で最大赤字 新型コロナで利用客大幅減
航空大手のANAホールディングスは、新型コロナウイルスの感染拡大で利用客が大幅に減少したため、3月までの3か月間の決算で最終的な損益が587億円の赤字となりました。赤字幅は四半期決算としては、過去最大です。
ANAホールディングスが発表した3月までの3か月間のグループ全体の決算は、
売り上げが前の年の同じ時期と比べて978億円減って3920億円、最終的な損益は、587億円の赤字となりました。赤字幅は、四半期決算の開示を始めた2003年度以降で最大です。

一方、3月までの1年間の決算では、最終的な利益は276億円と、前の年度より75%もの大幅な減益となりました。

これは新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界各国の入国制限や日本国内の移動自粛などの影響で、とりわけ3月、国際線、国内線ともに利用客が大幅に減ったためです。

また、来年3月期の業績予想については、感染拡大による影響を見極めることができないとして未定としています。

経営環境が急激に悪化する中、ANAでは手元の資金をあらかじめ確保しておくため、民間の金融機関からの借り入れや融資枠の設定でおよそ6000億の資金を確保することを明らかにしました。

また、日本政策投資銀行を通じて「危機対応融資」と呼ばれる特別な融資枠を活用し、3500億円規模の資金を調達する方向で協議しているということことです。