3月の完全失業率2.5% 前月比で悪化 新型コロナの影響か

3月の完全失業率2.5% 前月比で悪化 新型コロナの影響か
3月の全国の完全失業率は2.5%で、前の月と比べて0.1ポイント悪化しました。総務省は「就業者数が大きく落ち込んでいる業種もあり、新型コロナウイルスの影響が出始めている」としています。
総務省によりますと、3月の就業者数は6700万人で、前の年の同じ月と比べて13万人増えました。増加は87か月連続ですが、増加幅は3か月連続で縮小しました。

就業者のうち、パートや派遣社員、アルバイトなどの非正規労働者は2150万人で前の年の同じ月から26万人減少し、比較可能な2014年1月以降で下落幅は最大となりました。

産業別では
▽製造業で24万人、
▽宿泊業・飲食サービス業で14万人減ったのに対し、
逆に
▽医療・福祉は40万人、
▽卸売業・小売業で17万人それぞれ増加し、
総務省は「新型コロナウイルスの影響で就業者数が大きく落ち込んでいる業種もあり、傾向が大きく分かれる結果となった」と分析しています。

完全失業者数は、176万人で、前の年の同じ月と比べて2万人増えました。
季節による変動要因を除いた全国の完全失業率は2.5%で、前の月と比べて0.1ポイント悪化しました。

総務省は「完全失業率はギリギリ低い水準を維持しているが、新型コロナウイルスの影響が出始めている。次回・4月の調査は厳しい結果が想定される」としています。

高市総務相「新型コロナの影響 現れ始めている」

高市総務大臣は、閣議のあと記者団に対し、「完全失業率は、依然として低い水準ではあるが、就業者のうち、非正規労働者が26万人の減少となるなど、新型コロナウイルスの影響が雇用に現れ始めているとみている。引き続き十分注視しなければならない」と述べました。