政府 依然予断許さず 緊急事態宣言延長するか検討 新型コロナ

政府 依然予断許さず 緊急事態宣言延長するか検討 新型コロナ
東京都内で1日に確認された新型コロナウイルスの感染者数は26日、およそ2週間ぶりに100人を切りました。ただ、政府は、感染が終息に向かうかは依然予断を許さない状況だとして、各地の感染者数の推移などを見極め、来月6日までの緊急事態宣言を延長するかどうか慎重に検討を進めることにしています。

政府関係者「ここ数日落ち着いている 減少傾向か分からず」

東京都で26日に新たに確認された感染者は72人となり、1日に確認された感染者の数がおよそ2週間ぶりに100人を切りました。

また、安倍総理大臣や加藤厚生労働大臣らが出席して開かれた連絡会議では、感染者数が減少してきていることなどが報告されました。

ただ、政府関係者は「ここ数日を見るかぎりは落ち着いている感じだが、推移を見なければ減少傾向にあるのかは分からない」と述べています。

官房長官「専門家の話を聞いて判断」

菅官房長官は午前の記者会見で、来月6日までの緊急事態宣言を延長するかどうかについて、「現時点で判断について申し上げることは差し控えたい。期間を延ばすのかどうかは、専門家の話をうかがったうえで判断するということに尽きる。感染拡大防止がいちばん大事で、判断によって混乱が生じることがないようにしたい」と述べました。

そのうえで、「国民には、いま一度、行動を見直していただき、大型連休の外出自粛を含め、8割接触削減に協力をいただきたい」と呼びかけました。

専門家 感染者数 想定より減っていない

専門家からも1日当たりの感染者数は想定より減っていないという指摘も出ていることから、政府は、感染が終息に向かうかは依然予断を許さない状況だとして、引き続き外出自粛などを呼びかけるとともに、各地の感染者数の推移などを見極め、来月6日までの緊急事態宣言を延長するかどうか慎重に検討を進めることにしています。

政府 雇用調整助成金 さらに拡充図ることに

一方、政府は、雇用を維持するための雇用調整助成金について、休業の協力要請に応じるなどした中小企業に対し一定額までは全額助成するなど、さらに拡充を図ることになりました。

制度の拡充を始めた2月中旬以降、今月24日の時点で2500件を超える申請がありましたが、支給が決まったのは1割余りにとどまっていて支給の迅速化が課題となっています。