新型コロナで食材が大量に廃棄 農作物買い取る支援 アメリカ

アメリカでは、新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店や学校給食用の食材が大量に廃棄される事態となっていて、行き場を失った農作物を農家から買い取り、ホームレスの人たちなどに寄付しようという支援活動が始まっています。
アメリカでは、新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店や学校給食用の食材の消費が落ち込み、野菜や生乳などが出荷されずに、生産現場で大量に廃棄される事態となっています。

こうした中、ニューヨーク州に住むジョン・ボッティさんは、農家から行き場を失った農作物を買い取る取り組みを始めました。

買い取った農作物は、食料を無償で提供する活動を行っている「フードバンク」を通じ、路上で生活するホームレスの人や仕事を失った人たちに届けることにしています。

この取り組みの資金を調達するため、インターネットで支援を呼びかけたところ、5日間で800人を超える人たちから10万ドル、日本円にして1000万円以上の寄付が集まりました。

ボッティさんは、すでに西部アイダホ州の農家からジャガイモ20トン余りを購入していて、集まった資金でさらに農作物を買い取り、必要な人に届けたいとしています。

ABCテレビの取材に対し、ボッティさんは、「皆で協力して問題を解決し、暗闇に明かりをともしたい」と話していました。

この問題では、アメリカ政府も30億ドル、日本円にして3200億円余りを投入して農作物を買い取る計画を明らかにしています。