107人が死亡 JR福知山線脱線事故から15年

107人が死亡 JR福知山線脱線事故から15年
107人が死亡したJR福知山線の脱線事故から、25日で15年です。
事故の後にJR西日本に入社した社員は半数を超え、ことしは追悼慰霊式などが新型コロナウイルスの影響で中止となる中、事故の教訓をどう継承していくかが課題となっています。
平成17年4月25日、兵庫県尼崎市でJR福知山線、通称、宝塚線の快速電車が、カーブを曲がり切れずに脱線して線路脇のマンションに衝突し、107人が死亡、562人がけがをしました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ことしはJR西日本が主催して毎年行われてきた追悼慰霊式など、追悼の行事や事故を語り継ぐ遺族などによる講演会のほとんどが中止となりました。

遺族たちは、事故が起きた午前9時18分に、自宅などそれぞれの場所で犠牲者に黙とうをささげるということです。

事故から15年となり、JR西日本に事故後に入社した社員はことし半数を超え、会社の労働組合が行った調査で、事故の風化を防ぐ取り組みが「十分にできている」と答えた割合は、3年前より7ポイント低下し、25%にとどまりました。

JR西日本は教訓を伝えるため、事故を起こした車両を研修施設に移して保存し、社員向けの安全教育で活用することを検討していますが、事故の経験や教訓をどう継承していくかが課題となっています。