東京都内の感染者 約14%が医療機関の関係者 新型コロナ

東京都内の感染者 約14%が医療機関の関係者 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染について、NHKが東京都の発表や医療機関が公表している情報をまとめた結果、都内で今月21日までに入院患者や医師、看護師など医療機関の関係者、少なくとも454人が感染していたことがわかりました。この間、都が発表した感染者数のおよそ14%にあたる計算になり、都は「院内感染の疑いがある医療機関もあり、専門家を派遣するなどして感染の拡大を防ぐ取り組みを徹底したい」と話しています。
NHKは、東京都の発表や医療機関が公表した情報をもとに新型コロナウイルスに感染した医療関係者の数をまとめました。その結果、今月21日までに入院患者や医師、看護師など少なくとも454人が感染していたことがわかりました。同じ期間に都が発表した感染者の総数は3306人で、医療機関の関係者はおよそ14%にあたる計算になります。

感染の確認が多いのは、
▼台東区の永寿総合病院で201人
▼中野区の中野江古田病院は95人
▼墨田区の都立墨東病院は40人です。

このうち入院患者や医師などが次々と感染した永寿総合病院では3月20日以降、患者30人が死亡しています。永寿総合病院では外来や救急の受け入れを停止しているほか、新規の入院は受け入れていません。

また都立墨東病院では、今月14日に患者2人の感染が確認された後1週間のうちに、ほかの患者や医師、看護師など合わせて38人の感染が明らかになり、救急の患者の受け入れを停止しています。

都は、感染経路がわからない人も少なくない一方で、一つの病院で数十人を超えるようなケースは院内で感染した可能性が極めて高いとしています。都福祉保健局は「まだ全容を把握できていない医療機関もある。死亡するケースが出ていることや、複数の医療機関で診療などの制限が続く現状を重く受け止めている。対策の項目を整理したチェックリストの配布や専門家の派遣などを通じて感染の拡大を防ぐ取り組みを徹底したい」と話しています。