自宅待機の20歳男性1人暮らし「不安で怖かった」新型コロナ

自宅待機の20歳男性1人暮らし「不安で怖かった」新型コロナ
今月、新型コロナウイルスへの感染が判明し、2週間、自宅待機を続けた新宿 歌舞伎町の飲食店従業員の20歳の男性が、NHKの取材に応じ、埼玉県で自宅待機を余儀なくされていた、男性2人が死亡したことを知り「入院もできず、1人暮らしだったので、症状が悪化していたらと思うととても不安で怖かった」と当時の状況を語りました。
この男性は、先月27日に味覚が分からなくなり、保健所に電話したものの、つながらない状況が続いたため、今月1日に耳鼻科から紹介状を書いてもらい、翌2日に医療機関で検査を受けて、4日に陽性が判明したということです。

男性はその後、保健所の指示で2週間、自宅待機していたということで、この際のいきさつについて「検査をしたら陽性だったので、保健所に『入院ですよね』と聞いたら、『軽症の人は病室が空いていないので、自宅待機してほしい』と言われ、その後、2週間自宅待機をしました」と話していました。

自宅待機の間の生活について男性は「毎朝、保健所から電話がかかってきましたが、健康状態と体温を聞かれるだけでした。2週間たったとき、保健所に『もう一度検査したい』と言ったら、『検査が混んでいるので無理です。2週間たったのでもう大丈夫ですよ』と言われ、こんな対応で大丈夫なのかと不安になりました」と話していました。

その後、男性は埼玉県で新型コロナウイルスに感染し、自宅待機を余儀なくされていた、男性2人が死亡したことを知り「もし、自宅待機のまま病状が悪化して呼吸困難になったら、1人暮らしで助けを呼べないので、今思うと、とても不安で怖かったです」と話していました。

さらに男性は「保健所は、全然まともに答えてくれず、不信感を覚えました。今も多くの人が自宅待機をしていると思うので、早く入院する場所を確保して、何かあったらすぐに医師が駆けつけられる体制にしてあげてほしいです」と話していました。