企業向けサービス価格 6年10か月ぶりマイナス 新型コロナ影響

企業向けサービス価格 6年10か月ぶりマイナス 新型コロナ影響
先月、企業向けに提供されたサービスの価格は、新型コロナウイルスの感染拡大で宿泊などの価格が下落したことから、消費税率引き上げの影響を除いて6年10か月ぶりにマイナスになりました。
日銀は景気や物価の動向を把握するため、企業向けに提供されるサービスの価格を毎月、調査しています。

それによりますと、消費税率引き上げの影響を除いた先月の企業向けのサービス価格は2015年の平均を100とした指数で103と、去年の同じ月を0.2%下回りました。

サービス価格は人件費の高騰などを背景に上昇が続いてきていて、マイナスに転じるのは2013年5月以来、6年10か月ぶりです。

新型コロナウイルスの感染拡大で国内外で移動が制限されたことが主な要因で、内訳では、ホテルや旅館といった宿泊サービスの指数が去年の同じ月に比べてマイナス24.3%、国際線の旅客輸送がマイナス14.5%と、いずれもこれまでで最も大きい下落幅になりました。

また、企業が広告を控える動きを強めたことから、テレビ広告もマイナス10.6%と大幅に低下しました。

日銀は、「緊急事態宣言が出されたことで外出の自粛は一層、強まっている。今月、4月は企業がサービス価格を改定する時期でもあり、新型コロナウイルスの影響を注視したい」としています。