大阪 吉村知事 スーパーへの入店制限など検討 新型コロナ対策

大阪 吉村知事 スーパーへの入店制限など検討 新型コロナ対策
大阪府の吉村知事は、スーパーマーケットが「3密」の状態にならないようにするため、入店する人数に上限を設けることなどを軸に、検討を進めていることを明らかにしました。
この中で、吉村知事は、スーパーマーケットで感染が広がらないようにするための対策について、「入場を時間で制限するというよりは、人数を制限することになる」と述べ、入店する人数に上限を設けることなどを軸に、検討を進めていることを明らかにしました。

また、吉村知事は、家庭内で保護者が新型コロナウイルスに感染し、子どもが陰性だった場合の対応について、「誰も身寄りがいない場合の最後のとりでは役所だ。感染していない子どもをみるための施設を役所で確保したい」と述べました。

そのうえで、「1人では生活ができない小学生以下の子どもを想定し、里親の制度か、役所の施設で受け入れるかを判断して、早急にお知らせしたい」と述べ、行政などが子どもの見守りにあたる仕組みを構築し、24日にも提示する考えを示しました。

さらに、大阪府が緊急事態宣言を受けて行った休業要請に応じず、営業を続けている施設への対応については、24日、施設名を公表する考えを示しました。

吉村知事は、「あすには、僕自身の判断をしたいと思っている。『施設に行かないでください』というのが施設名の公表の趣旨なので、そこをきちんと伝えていきたい」と述べ、24日、施設名の公表に踏み切る考えを示しました。

スーパー 混雑に新たな対策

「緊急事態宣言」が出て以降、人が集まりやすい場所の1つとして指摘されているスーパーでは、各地で対策が進められています。

このうち大阪 城東区にある「スーパー玉出」京橋店では、24時間営業を続けていますが、昼前後と夕方は買い物客が増えて混雑するといいます。

店舗では感染防止策としてレジに立つ店員全員に、ゴム手袋の着用を義務づけたほか、レジを待つ間に利用客どうしが間隔をあけて待つよう、床にテープを貼って印をつける取り組みを行っています。さらに、23日からは床に進行方向を示す矢印を貼ったり、通路を限定したりして、客が一定方向に流れることで、一部の場所に長い時間とどまることがないような、工夫を始めたということです。

「スーパー玉出」を運営する「フライフィッシュ」の國枝尚隆取締役は「お客様が安心して買い物できるように、滞在時間ができるだけ短くなるような対策を今回始めた。お客様には混雑する時間帯を避けて買い物に来てほしい」と話しています。

スーパーをめぐっては大阪府の吉村知事が入場制限をするためのルールを近く示したいという考えを明らかにしています。こうした方針について國枝取締役は「要請があってもなくても状況に応じて、できるかぎりの対策をしたい」と話しています。

従うとしながら戸惑いの声も

自治体がスーパーの入場制限を検討していることについて、スーパーの現場は行政側が示すルールに従うとしながらも、戸惑いの声もあがっています。

関西の大手スーパーの担当者は、NHKの取材に対し「入場制限にともなって、利用客が買い物をしにくくなると感じた場合、まとめ買いに走ってしまうことをおそれている。利用客も神経質になっている中で、これ以上、従業員の負担が増えることは、避けたいというのが本音だ」と話していました。

また、別のスーパーの担当者は「入場制限によって店の外にできた行列で感染が拡大するおそれもあるので、結果は変わらないのではないかという思いもある。また、多くの人が並べば、近隣の住民に迷惑をかけてしまう。こうした現状も踏まえて、方針を決めてもらいたい」と話していました。