米NY 食事寄付など医療従事者に支援の動き広がる 新型コロナ

米NY 食事寄付など医療従事者に支援の動き広がる 新型コロナ
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外出制限の開始から1か月がたったニューヨークでは、厳しい状況に置かれている医療機関で働く人たちに対し、支援の動きが広がっています。一部の飲食店は客からの寄付を受けて医療機関で働く人に食事を届けるサービスを始めました。
外出制限から1か月がたったニューヨークでは、感染拡大のピークは過ぎたとみられていますが、22日現在も入院している人はおよそ1万3000人にのぼるなど、医療機関では厳しい状態が続いています。

こうした中、医療機関で働く人たちを支援しようと、さまざまな支援の動きが始まっていて、一部の飲食店は医療機関に食事を届けるサービスを行っています。

マンハッタンにある寿司店は外出制限にともない、一時、閉店しましたが、先月下旬に店を再開しインターネットの注文表に「医療従事者に食事を寄付」というメニューを追加しました。

寄付を募るウェブサイトなどでも呼びかけたところ、これまでにおよそ5000ドルの寄付が集まり、500食以上を市内各地の病院に届けました。

22日もニューヨーク市内の病院から要望を受けて、昼食用に30食を届け、受け取った医師は「ニューヨーク市民からの支援を感じることで、気力がわきます」と感謝を述べていました。

寿司店を経営するケビン・宝田さんは「最前線で病気と闘う人にできるかぎりの支援をしたい」と話しています。

無償や低価格で部屋提供のホテルも

ニューヨークでは、医療従事者の人手不足が続く中、各地から駆けつけたボランティアの医師や看護師らに部屋を提供するホテルが増えています。

ニューヨーク市内では、高級ホテルとして知られる「フォーシーズンズホテル」が今月から医療従事者に対し、225室を提供し始めました。

ニューヨーク市によりますと、これまでに100を超えるホテルが医療従事者に対し、無償もしくは低価格で部屋を提供しているということです。

ニューヨークのほかヨーロッパなど13のホテルで医療従事者にホテルの部屋を提供している「ルームメートホテルズ」を経営するキケ・サラソラさんは「旅行業界にとっても困難な状況だが、こうしたときこそ、ともに困難に立ち向かう医療従事者を応援したい」と話しています。