新型コロナで子どもに対するネット犯罪増加 オーストラリア

新型コロナで子どもに対するネット犯罪増加 オーストラリア
オーストラリアでは、新型コロナウイルスの影響で行動が制限されるようになった先月中旬以降、インターネットを利用する人や時間の増加に伴い、子どもに対するネット上での犯罪やいじめの報告件数も増えています。
インターネットの安全対策を担当するオーストラリアの政府機関によりますと、18歳未満の子どもに対するネット上でのいじめの報告件数は、先月の1週間当たりの平均は、去年と比べて21%増加したということです。

内容としては、悪口を書き込まれたり、仲間はずれにされたりしたことや、「ウイルスに感染して死ね」などと新型コロナウイルスに関連した悪意のある書き込みの報告もあるということです。

また、わいせつな画像や動画が出回るといった性的な被害にあっているという報告も増加傾向にあるということです。

これに関連して、匿名性の高い闇サイト「ダークウェブ」では、ネット上で子どもにわいせつな行為をさせる方法などについて情報交換する投稿も増えていて、オーストラリアの政府機関は、さらなる被害を懸念しています。

政府機関の代表、ジュリー・インマン・グラントさんは、とりわけ性的な被害について「外に出られず退屈してインターネットに接続している子どもたちに接触するには、今が絶好の機会だとみられている」として、危機感を示しています。

そのうえで、「子どもにインターネットにつながる端末を渡すということは、ネットを通じて知らない人を自分の家に招き入れることと同じような危険があるということを忘れてはいけない。どこに住んでいようと、いつでも、どこからでも相手は子どもに接触できる」として、保護者に対策の強化を呼びかけています。