トランプ大統領とNY州知事 対立ひとまず回避か 新型コロナ

トランプ大統領とNY州知事 対立ひとまず回避か 新型コロナ
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アメリカのトランプ大統領は、国内で新型コロナウイルスの感染が最も深刻で、危機対応をめぐり対立も表面化していた東部ニューヨーク州のクオモ知事とホワイトハウスで会談しました。会談で大統領は、知事の要請に応じウイルス検査を倍増させるために協力することを確認し、ウイルス対応をめぐる対立はひとまず回避されたと受け止められています。
トランプ大統領は21日、感染がもっとも深刻な状況が続くニューヨーク州のクオモ知事をホワイトハウスに迎えて会談しました。

会談後、クオモ知事は、アメリカメディアの電話インタビューに「会談は有意義だった」と述べたうえで、現在、州内で1日当たりおよそ2万件実施しているウイルス検査を2倍の4万件に増やしたいと大統領に伝えたほか、ウイルス対策をさらに強力に進めるため資金の支援を求めたことを明らかにしました。

これに対し、トランプ大統領も記者会見で「有意義な会談だった」と述べたうえで、今後、数週間でニューヨーク州の検査を倍増させるために連邦政府が協力していく考えを示しました。

トランプ大統領とクオモ知事は共にニューヨーク出身ですが、共和党と民主党で党派が異なることや、新型コロナウイルスへの危機対応をめぐってこれまで対立も表面化してきました。

さらに、経済活動の再開をめぐっても、トランプ大統領は秋の大統領選挙も視野に早期の再開を目指したい考えに対し、クオモ知事は再開を急げば感染が再び拡大するおそれがあるとして慎重な姿勢で、会談の行方に関心が集まっていました。

ニューヨーク州は、厳しい外出制限を始めてから22日で1か月になりますが、深刻な感染拡大が続く中、今回の会談でウイルス対応をめぐる大統領と州知事の対立はひとまず回避されたと受け止められています。