トヨタのフランス工場も 欧州で自動車生産再開に向けた動き

トヨタのフランス工場も 欧州で自動車生産再開に向けた動き
ヨーロッパでは自動車メーカーの間で生産再開に向けた動きが始まっていて、トヨタ自動車のフランスの工場では21日、一部の従業員が5週間ぶりに出勤し、感染を防ぐための対策を進めて稼働の準備を行いました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、トヨタはヨーロッパですべての生産を取りやめていましたが、フランス北部のバランシエンヌにある工場では感染防止策について当局や労働組合と合意できたことから今週稼働を始めることになりました。

これを前に21日には一部の従業員が5週間ぶりに出勤し、作業する人どうしが近づきすぎないよう通路を分けるテープを床に貼ったり、従業員を分ける仕切りのプラスチックの板を取り付けたりしました。

作業にあたった従業員は「ここでは向かい合って作業をするので、互いに安全な距離を保てるよう準備しています」と話していました。

工場では従業員を3つのグループに分け、当面午前7時から午後3時までの稼働としていて、1日の生産台数は停止前の1100台より大幅に少ない50台程度になるということです。

トヨタ以外のメーカーでは、フォルクスワーゲンや、メルセデスベンツを展開するダイムラーが今週から稼働する工場を増やす計画で、各社の間で生産再開の動きが始まっています。

ただ新型コロナウイルスの影響で販売は大幅に落ち込んでいて、生産の本格的な回復に向けた道筋は見えていません。