十分な食料得られない人 世界で2億6500万人に WFP

十分な食料得られない人 世界で2億6500万人に WFP
WFP=世界食糧計画は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で失業者などが増え、世界で十分な食糧を得られない人はことし末までに去年の2倍近い2億6500万人に達するという見通しを示し、国際社会に支援を呼びかけました。
WFPやEU=ヨーロッパ連合が21日に発表した報告書によりますと、去年、紛争や気候変動、経済危機などの影響で世界で十分な食糧を得られなかった人は、アフリカを中心に1億3500万人にのぼったということです。

ことしについてWFPは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で各国で外出制限の措置などがとられ失業する人や労働時間が減る人が増えていることから、世界で十分な食糧を得られない人は年末までに去年の2倍近い2億6500万人に達するという見通しを示しました。

WFPでは、もともと十分な食糧を得られていない人が多いアフリカの国々が最も大きな影響を受けるとしています。

WFPのシニアエコノミストのアリフ・フセイン氏は「新型コロナウイルスの感染拡大は、その日の賃金でなんとか食べてきた大勢の人たちにとって大打撃だ」と述べ、国際社会に対して大規模な支援を呼びかけました。